JFN Association

全国FM放送協議会(JFN)

「JFN Association」は、JFNネットワーク、及び、加盟38社の各種活動情報(番組、イベント、営業展開等)を掲載しているWeb広報誌です。

JFN賞2020

JFN賞2020

今年34回目を迎えた「JFN賞」。2020年7月16日(木)TOKYO FMホールで予定していた授賞式は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から取り止め、11月10日(火)にリモートによる表彰式を行いました。「CM大賞」には、FM愛媛の「夫婦」(60秒)、第1部門最優秀賞(20秒以内)には、広島FMの「愛を踊ろう 匿名男女出演」(20秒)、第2部門最優秀賞(21秒以上)にはFM AICHIの「FM AICHI 企業ラジオCM60秒『違うふたり』」(60秒)がそれぞれ選ばれました。
特別審査員独自の視点から高い評価が認められた作品に対して贈られる弘兼憲史賞、谷山雅計賞、箭内道彦賞には、FM GUNMAの「親子会話」(20秒)が弘兼憲史賞を、TOKYO FMの「耳の日 局報『ささやき』」(30秒)が谷山雅計賞を、TOKYO FMの「Ten years」(80秒)が箭内道彦賞に、それぞれ選ばれました。

CM部門
「JFN賞・CM部門」は、年間にJFN加盟各局が自社で企画または制作、放送したCMから選定されます。今年はエントリー総数81本の中から、各賞が決定しました。

【CM大賞】
FM愛媛「夫婦」(株式会社エフエム愛媛/60秒)

【第1部門 最優秀賞】※20秒以内
広島FM「愛を踊ろう 匿名男女出演」(HAYAMA HOTELS/20秒)

【第2部門 最優秀賞】※21秒以上
FM AICHI「FM AICHI 企業ラジオCM60秒『違うふたり』」(株式会社エフエム愛知/60秒)

●奨励賞 地域ブロック賞
・北海道・東北
FM仙台「ビープロ個人情報」(株式会社ビープロ/20秒)

・関東・甲信越・静岡
FM栃木「RADIO BERRY ラジオCM『60秒雑学カメ』」(株式会社エフエム栃木/60秒)

・中部・北陸
FM AICHI「FM AICHI開局50周年 ラジオCM60秒『マニフェスト』」(株式会社エフエム愛知/60秒)

・近畿・中国・四国
FM山口「麗子限定公開」(山口県立美術館/20秒)

・九州・沖縄
FM熊本「ホントは・・・」(松下仏壇店/20秒)

●制作者審査員賞
FM愛媛「夫婦」(株式会社エフエム愛媛/60秒)

●弘兼憲史賞
FM GUNMA「親子会話」(サウンドパレット株式会社/20秒)

●谷山雅計賞
TOKYO FM「耳の日 局報『ささやき』」(株式会社エフエム東京/30秒)

●箭内道彦賞
TOKYO FM「Ten years」(株式会社ブルボン/80秒)

特別審査員講評

特別審査員長 弘兼憲史

特別審査員長 弘兼憲史
受賞された各局及び制作者の皆さん、おめでとうございます。今回は新型コロナウイルスの影響でリモート審査会となりましたが、いつものように楽しく審査をすることが出来ました。今年は、全体にレベルが高く、楽しめる作品が多くありました。“このCMを放送して良いのだろうか”という放送業界のタブーに挑戦するような作品を制作したFM愛媛と広島FMが大きな賞を獲りました。この2作品は画期的であり、このようなCMもこれからは放送が出来るようになったのだと感じます。弘兼憲史賞は、補聴器の会社のCMで、煩い母親と息子の会話の最後に息子の心の呟きが聞こえてしまうというオチがついている、大変コミカルな作品でとても楽しむことができました。来年も皆さんにお会いできることを願っております。

特別審査員 谷山雅計

特別審査員 谷山雅計
今年は大変素晴らしい結果となりました。特に、大賞の作品は、この1年間の大賞というより、おそらく5~10年に一度くらいしか出ないレベルの、素晴らしい作品だったと思います。『ながら運転』の注意喚起を啓発するCMですが、ユーモアがあり、緊張があり、どんでん返しがあり、1回聴いて驚いて、2回聴いて更に内容が伝わってくるという本当に高いレベルのCMでした。この作品を大賞に選んだことは、今後のJFN賞にとっても財産となる結果だと思います。谷山雅計賞は、“CMを聴いている自分自身が耳かきをされる”という実体験で、コロンブスの卵のような、これまであったようでない経験であり、沢山のラジオCMがある中で、常に新しい手法があることに気づかされました。コロナ禍で撮影等の条件が大変厳しくなっているTVCMの制作と比較すると、ラジオCMは音だけということもあり、今は少し有利な環境にあるのかもしれません。そして、ラジオがTVやWebよりも早く広告のクリエイティブをリードしていく状況を作れるかもしれません。広告業界に早く元気が戻ってくるように願っています。そして、来年のJFN賞も楽しみにしています。

特別審査員 箭内道彦

特別審査員 箭内道彦
受賞者の皆さん、おめでとうございます。今年は、各局の皆さんが東京に集まることが出来ず大変寂しい審査会となりましたが、上位作品が例年以上に充実していた年でした。今、コロナ禍で皆さんがどのようなラジオCMを作っているのかが、今後のラジオ界にとって重要な道標となる気がしますので、来年を楽しみにしています。箭内道彦賞は、『SCHOOL OF LOCK!』のパーソナリティを10年間務めたとーやま校長の退任にあたり、長い間支えてきたスポンサーさんが、パーソナリティに“お疲れさま”を言ってくださるCMで、このようなクライアントは素晴らしいと思います。また、CMのナレーションは、北海道と福岡のラジオパーソナリティのお二人で、元々、番組のリスナーでもあります。このような循環を生む、深い温かい穏やかなラジオというメディアであるからこその素晴らしいCMでした。来年は、従来のように皆さんと一緒にお祝いできることを祈っています。

JFNラジオCMコンテスト2020~ラジオに乗せて、学校アピール~
全国の学生が、自身の学校をPRするラジオCMコピーを競う「JFNラジオCMコンテスト2020~ラジオに乗せて、学校アピール~」は10回目を迎え、応募総数2,811件の中から、各賞が選ばれました。北海道芸術デザイン専門学校の植田裕美さんが最優秀賞を、HAL大阪の林直輝さん、沖縄ラフ&ピース専門学校の照屋佑都さんがそれぞれ優秀賞を受賞しました。
※授賞式は、該当局での授賞式となりました。

●最優秀賞
植田裕美さん(北海道芸術デザイン専門学校)

植田裕美さん(北海道芸術デザイン専門学校)
植田裕美さん(北海道芸術デザイン専門学校)

素晴らしい賞を頂くことができ、嬉しく思うとともに感謝の気持ちでいっぱいです。先生やナレーターの方など様々な人の支えのおかげで、一生の財産となる作品ができました。このラジオCMが多くの人の心に届き、学校の良さを感じるだけではなく、自分に自信を持つきっかけとなって頂けたら幸いです。

●優秀賞
林 直輝さん(HAL大阪ミュージック学科)

林 直輝さん(HAL大阪ミュージック学科)
林 直輝さん(HAL大阪ミュージック学科)

音楽は深遠な分野ですが、このCMをきっかけに音楽について興味を持っていただけたら幸いです。沢山の方々の支えがあったからこそ素敵な賞をいただけるようなCMができたのだと思います。制作に関わって下さった皆様そして、このような機会を与えていただいた皆様、本当にありがとうございます。

●優秀賞
照屋佑都さん(沖縄ラフ&ピース専門学校)

照屋 佑都さん(沖縄ラフ&ピース専門学校)
照屋 佑都さん(沖縄ラフ&ピース専門学校)

この度はこのような賞をいただき、ありがとうございます。まさか自分が賞を頂けるとは思わず、今もまだ受賞した実感が湧いていません。出演してくれた同級生や後輩、録ってくれた方々の協力があったからこそ受賞できたと思います。今回の経験を活かし、これからも頑張っていきたいと思います。 

【特別審査員講評】
特別審査員長 弘兼憲史
今年の上位3作品は異なる選考基準となりました。最優秀賞の作品は、会話の面白さが新鮮であり、特に冒頭、本人の声で「どうも」と一言セリフがあるのが新鮮でおちゃめな工夫が感じられました。コピー後半の母親と先生の遣り取りがビジネスっぽい会話になっていたため審査員の方々と議論になりましたが総合的に最優秀賞となりました。
HAL大阪は最優秀賞と僅差で、専門用語が使われたコピーでしたが、これも最近よく使われている手法で、今までの中では一番まとまっており完成度が高かったと思います。
沖縄ラフ&ピース専門学校は、雰囲気がすごく楽しそうでした。楽しさの基準で選んだのは最近では初めてですが、この学校に通ってみたいなと思わせる雰囲気が伝わってきました。これだけ楽しさが横溢しているのでこのようなCMは一つの方向性かなと思います。
審査員の谷山さんや箭内さんは、今まで相当数のCMを聞いておられるので、どの作品を聴いてもこのフレーズはあの時のこのフレーズ等と思われるのでしょうが、ゼロから新しいものを生み出すのは学生の人達には難しい。お二人のコメントにもあるが過去のCMを勉強しながら更にその上を超えるような新しいCMコピーを作っていただければいいと思います。

特別審査員 谷山雅計
ご応募ありがとうございました。総合レベルは年々上がっていると思います。最後に残った作品はどれひとつとっても今すぐラジオでOAされて全く問題ないし、それぞれ記憶に残るでしょう。ただ、最近の受賞作の傾向に寄せて作られていたものが多かった。ここは難しいところで、もの作りの最初はマネから始めるのが当たり前。前例がなく新しいものを最初から作ろうと思っても、ハードルが高い。マネをすることでレベルアップするなら歓迎すべき事ではあるのですが、一方、従来のアイデアの範囲内でとどまってしまう。諸刃の剣なんですね。ならば、いっその事、最近ではなく思いっきり昔のラジオCMを研究してみて、そのアイデアを今の時代に翻訳してみると新しい形になる可能性もある。参考にするネタもとを広げていくようにしてみると、発想にも新しい展開があるのではないでしょうか。

特別審査員 箭内道彦
応募期間がコロナ禍での外出自粛期間とも重なったため、ラジオをより身近に感じながらCMコピーを考えることができたのかも知れない。コピーそのものも自分の言葉に仕上がっていたと思う。ただ、過去の受賞作品に引っ張られているのか参考にされたのか、少し勝利の方程式に倣った感じが見受けられたのが残念。既存のコピーの焼き直しをするのではなく、若い力で、過去にはないCMコピーを表現されていたら更に素敵だと思いました。年々感じるのは、ラジオに若い人たちが戻ってきたなということ。この傾向が進んでいくことを願っています。

各賞の結果は次の通りです。

【最優秀賞】
植田裕美さん(北海道芸術デザイン専門学校/40秒)
【優秀賞】
林 直輝さん(HAL大阪ミュージック学科/40秒)
【優秀賞】
照屋佑都さん(沖縄ラフ&ピース専門学校/40秒)

【ブロック賞】
●北海道・東北
・「第1ブロック賞」
住吉七海さん (北海道芸術デザイン専門学校/40秒)

●関東・甲信越・静岡 
・「第2ブロック賞」
陸 蓮さん   (専修大学/20秒)
内山智義さん(国立大学法人一橋大学/20秒)

・「第3ブロック賞」
松浦輝空さん (国立大学法人群馬大学/20秒)
鹿内隆太さん(公立大学法人長岡造形大学/20秒)

●中部・北陸
・「第4ブロック賞」
林 珠衣奈さん (金城学院大学/20秒)
田中彩華さん(名古屋文化短期大学/20秒)

●近畿・中国・四国
・「第5ブロック賞」
岡 拓見さん(甲南大学/40秒)

・「第6ブロック賞」
高菅雅己さん(専門学校岡山情報ビジネス学院/40秒)
岡崎はるかさん(学校法人龍馬学園国際デザイン・ビューティカレッジ/40秒)

●九州・沖縄 
・「第7ブロック賞」
石橋梨紗さん(学校法人滋慶文化学園福岡ECO動物海洋専門学校/40秒)